対歩行者フルオートブレーキ

日本は歩行者がからむ事故が多く、
自動ブレーキ系でも、「対歩行者」が待ち望まれていましたが、
ついにジュネーブショーで登場、ボルボの「歩行者検知機能付きフルオートブレーキシステム」!

本日は、原稿書きののち、日本の某所で体験試乗会に参加しました。

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人を見つけると、アクセルを踏んだままでもブレーキ優先で、ぎゅぎゅっ! と急ブレーキ!
時速35km以下なら、直前で止まります(35km以上なら、衝突速度=衝突エネルギーを軽減)。

おおー。すごい制動力です。どきどきするくらいです。
前方になにか見つけたときに、ブレーキがすぐ効くよう身構えておいてくれるので、よけい効きがよく感じます。
衝突速度を50km>25kmと、半分にすることで、衝突エネルギーは四分の一。
致死率は8%>1%へと、減ります。このシステムは、超有効かも!

レーダーにカメラを追加することで、ブツ(クルマや障害物)だけでなく人間も検知できるようになり、
対歩行者で作動できるとのこと(国産のプリクラッシュのほとんどは、対クルマ=モノ)。
でも、カメラといえば、スバルもつけています。対歩行者、可能です。
ただ、ボルボが今回、出してきたのがいままでと違うのは、最後まで止まりきるって点です。
技術的には日本のメーカーも、すでに可能なんですが、
でも、最後まで止まりきるのは、人間がクルマまかせにする危険があるとのことで、
国交省が反対しているから商品化できない、というのが日本のメーカーの言い分です。

私が入手している某方面からの情報とは、ちょっと違うんですけれどね。

日本の国交省の認可はまだ。さあ、どうする、国交省?
それとも、日本のメーカーが、「なんだよ、それじゃ俺たちだって!」と奮起して、
日本初の座をとりにかかるか???

ただし。お断りしておかなければならないのは、
歩行者をぜんぶ、検知するわけではないってことです。
基本的に、カメラは人間の目と同等なので、人間が見えないものは「検知しない」。
だから、暗い夜道や、大雨や、大雪や、突然の飛び出しや、背の低い3歳児くらい(身長80センチ以下)など、
見えないものには、対応できないことがあるので、ご了承のほどを。