心をひとつに10

救命救急は、時間との戦い。
いかに早く状況を把握し、効果的な治療をするかで、生死はもちろん、後遺症も決まる。

これ、大震災の対応も同じ。

だけど、それで終わりじゃない。
ERから出た患者は、ICUに行く。のちに、病棟に行く。
そこで求められるのは、瞬発力や行動力ではなく、じっくりとケアする体制。
さらに。
退院は「おめでとう」の言葉で送り出されるけれど、
患者とその家族にとっては、社会に放り出され、新たな戦いの始まりにもなる。
ここでのケアも、ものすごく重要になってくる。

これも、大震災でも、同じだと思う。

阪神大震災のときの被災経験者は、
いまは動くときではなく、じっくりと出番を待っているという。
物理的なことを乗り越えたあと、やってくるのは、心の痛みだということを、彼らはわかっているからだ。
そして、そのケアができるのは、自分たちだと。

いま。一ヵ月後。半年後。一年後。三年後。十年後。
そのとき、そのときに、彼らの気持ちに寄り添える人が必要になる。
支援が一過性のものであってはいけないと、心にきざもう。

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