生沢徹さん

コンピュータ前で格闘していると、宅配便が届いた。
届いためちゃ重い本。送り主は、日本のモータースポーツ界のスーパースター、生沢徹さん。
箱を開けてみるとそこには、

『TETSU IKUZAWA AT 70』の文字。

そう、テツさんが、自分で70歳の歴史を振り返ったアルバムを自作し、
私にも送ってくださったのでした。
添えられた手紙には、自らを「アタシ」と名乗り、テツさんらしい文面で、
このアルバムを作った経緯が記されていました。

そこには、1942年に生まれ、高度経済成長の自動車業界で、
モータースポーツに参戦して「日本初」ということをいくつも成し遂げてきた、
誇らしげな、テツさんの姿がたくさんありました。

テツさんに関しては、いろいろご意見もありましょうが、
私は、テツさんの本能で動くところに憧れていて(尊敬に近い)、
私にとってはお茶目で、やさしくて、ダンディで、
ちょいかっこ悪いところも見せてくれる、すっごく素敵な存在です。

自動車業界の黄金期、モータースポーツ界のライジングサンがつまったアルバムは、
胸がしめつけられるくらい面白くて、
でも、そうやってめくっていくと、なんと! 私まで登場させていただいていました!

ひとつは、
私の恩師である、ボスが仕組み、
テツさん、津々見友彦さん、そしてテツさんと交流のある、堺正明さんと、
ロードスター4時間耐久ロードレースに出させていただきました。
ぎょえー、すごすぎるメンバー。

そしてもうひとつはこちら。

本の写真を撮影して掲載するという、著作権無視で業界人としてあるまじき行為ですみません!
奥様、一般人なので、目隠ししますー。

仕事で移動中の、オリエントエクスプレスのなかで(バブルのいい時代だ……)!
こっそり急遽、テツさんの結婚式を、サプライズでやろうとなったのです。
不肖イワサダ、オリエントエクスプレスの備品で(!)、
奥様のブーケとヴェールを制作させていただきました!

思い出にひたるのは、あんまり好きじゃないんですが、
このアルバムを見て、自分がいかに恵まれた環境で仕事をしてきたかがわかります。
先輩のみなさんに感謝して、次の世代にいいものを残せるよう、がんばります。