納得するまで

うすっぺらな内容でいいのなら、
本の取材など、10日もあれば終わるのだと思います。
でも、作者として自分の名前で書く以上、納得する本を残したい。
そもそも、「伝えたい」と思うことが、こんなにいっぱいあるのに、
どんくさい私が、10日やそこら入ったくらいで吸収できるわけがないのです。

「救命救急フライトドクター」を書いたとき、
なんやかやで3年間という期間をついやし、
病院の外でも、ドクターやナース、消防のみなさんに、たくさんの話を聞かせていただきました。
あの「体験」があると、
今回も、あのレベルまで、なんとしてももっていきたい。
いえ、越えないとダメなのだと思います。

そして、今回はそれを半年でやろうとしているわけで。
無謀とも思えるんですが、でもいちど、ノウハウを得た身としては、
絶対「できる」と思っているし、やらなきゃ、読者に言い訳がたたないと思うのです。

眠いとか、寒いとか、きついとか、だるいとか、
そういう言葉は、取材終了まで封印して、
本日も気合十分、充実度100%。
宝石のような言葉と、二度と出会えない場面の目撃者として幸せな一日。