本屋大賞

私のまわりの池面たちが、最近、読んではまっている百田直樹さんが、
本屋大賞を受賞されました。
作家さんのなかには、「賞とは別の世界で書きたい」と、
明言されている方も多いとか。

たしかに、雑誌にしろ、本にしろ、誰のために書いているかっていえば、
自動車メーカーでも、編集部でもなく、本屋さんでもなく、
読者のために書いているわけで、
だとしたら、いろんなことが(いろいろね)言われる「賞」のために、
書いているわけじゃないんだよなあ、と、思ったり。

でも、雑誌はともかく、私にとっての本ってすごく孤独な作業で、
書いていて「もうだめだ……」とか「もう書けない」の連続で、
だから、昨年、某賞の候補になり、最終選考まで残ったと連絡を受けたときは、
「だれかが読んで評価してくれているんだ」
「このやりかたでいいんだ」と、感激ひとしおだったりします。

まあ、自分をとりまく周囲の動きはともかく、
私がやることは、いい取材して、いい原稿を書いて、
粛々とやるだけなんですが。
結果として、なんかオマケがついてきたら、嬉しいことだということで、はい。

そして、賞とはほど遠い位置にいる私にとって、
「これでいいんだ」と思えることがひとつ。
本日、連絡がきて、
「ハチ公物語」、20刷が決まったそうです!
ありがとうございます!

私が書いた原稿は、私の手を離れて4年になりますが、
こうして相変わらず、たくさんの方に読んでいただけるのは、
制作にあたりご尽力くださったすべての方々と、
いまなお、読者に届けるべく奮闘してくださる、出版社や書店の関係者のみなさんのおかげです。

みなさん、ありがとうございます。
不肖イワサダ、不器用一直線ですが、引き続きがんばりますです。