砂漠の一滴

「クルマには注意しましょうね」と、いくら、子どもたちに言ったところで、
歩道まで突っ込んでくるクルマは、どうしたらいいんだろう。
年末、田園調布の中原街道で起こった死亡事故に続き、
今日も仙台で、高校生が亡くなった。

ご本人やご遺族の無念を思うと、やりきれない。

若い命が、事故なんかにあわず、成長していける世の中に、
少しでも向かえるように。
私の活動は、砂漠に落とすわずかな水のようなものだけれど、
それでも、その一滴で、ひとりは救えていることを信じて。

今日は原稿書き。

佐賀県警

佐賀県警が、人身事故件数を少なく報告。
……なにやってんだか。
人身事故が減らなくったって、県警のせいじゃないだろうに。
というか。
年末に発表される、交通事故の件数&死亡者数。
いつも、警察発表の数字なもんだから、NHKのアナウンサーも、
「警察による取締りの効果もあり……」しか言わないけれど、
まさか佐賀県警、交通事故や死者数が減るのは、警察だけのおかげって思ってる???

どしぇー!

締め切りまでに○日しかない! と、あせっていたら、
某プロフェッショナル様に、「○日もあるじゃん」と、ばっさり。
そうでした。
その精神を忘れておりました。
本日は朝から、おこもり原稿書きです。

田園調布死傷事故

26日(日)の夜、起こった田園調布の中原街道での事故。
また、幼い子どもが犠牲になり、ご遺族ご友人の気持ちを思うと言葉がありません。
今日、事故現場に行ってきました。

命が奪われた現場ということもあり、カメラを状況説明に適したアングルに向けられません。
報道カメラマンにはなれないと感じた次第。

これは中原街道をわたるように写した横断歩道。
現場は二車線。事故車両はセンター寄りの車線を、写真の右から左へと暴走。
この横断歩道を通過するときは、アタマを手前にし、ほぼ真横状態でスライドして左ナナメ手前に移動し、
歩道に横向きのまま乗り上げたと思われます。

同乗者の証言によると、
「遅いクルマを追い抜くために、センター寄りの車線から、左の車線に移動し、
抜いたあと、センター寄りの車線にもどったら、挙動がおかしくなった」とのこと。
いわゆる、ダブルレーンチェンジによる、揺れ返しでスピン状態になったという仮説が考えられます。

ダブルレーンチェンジは、右>左(もしくはその逆)とハンドル操作し、連続して二回、車線変更を行うこと。
連続して行うと、一回目はいいものの、二回目は遠心力が強く出て、くるり! と、スピンしやすくなります。
私が運転のインストラクターをしていたときの設定コースは、速度設定が時速80km。
(車種や路面状況に応じて、設定速度を変えます)
ちょっと乱暴なくらいのハンドル操作ではあるものの、本当に、簡単にスピンします。
今回の事故は、タイヤの空気圧や磨耗状況は不明ながら、
少なくとも、あの冷え込んだ日の21時45分といえば、相当寒くて路面温度も低く、
しかも乗員が3名以上(何人かは不明。負傷者数から想像)で車両が重くなっていれば、
もっと低い速度でも、スピンする可能性は否めないと思います。

横滑り防止装置(ESC。メーカーによっては、VSC、ESPなどと表記)があったかどうか不明ですが、
事故の状況からすると、装着されていなかったのではと想像しています。
2012年10月には義務化すると、先日、国交省から発表されましたが、
義務化以前に、各メーカーには、この事故を重く受け止め、対応していただきたいと感じています。
欧州メーカーに比べ、国産メーカーは、装着率が異常に低いですし。

運転者に対して言いたいことは山ほどありますが、それは警察にお任せするとして。
亡くなった方のご冥福と、ケガをされた方の一日も早いご回復をお祈りします。

国交省自動車安全シンポジウム

国交省自動車交通局が主催した、自動車安全シンポジウム。
パネルディスカッションに参加させていただいてきました。

年に一度、安全技術の方向性を問うシンポ。今年のメインテーマは死者数激増の高齢者。
せっかく作ったPPTが、うまく表示できず、ちょっと残念。

ドライブレコーダーや、路面設置機材で収録された、高齢者の動きは衝撃的!
これで「事故のないクルマを」と言われても、いや、それはちょっと無理があるような……。

でも、お金がないとか、なんとかがないと、言っている場合ではないような。
お金がなければ、人が動くしかないわけで。
知恵を出して、行動していかないと、100年たっても、なにもかわらないわけで。
やらない言い訳は星の数。まず、動こうと言いたいです(だれに? 原稿が進まない自分に……ああ、現実がー)。

本日も勉強させていただきました。
みなさま、ありがとうございました。
そして、進行のMさま……Nスペ、期待しております!