交通安全審議会

国交省
交通政策審議会陸上交通分科会自動車交通部会技術安全ワーキンググループの会議。
ふう。やっぱり長いしー。

一番のりでした! って、いばってどうする。

前回の会議で、意見がまったく反映されていない「まとめ」に、愕然としたものの、
その後、K委員長のご尽力により、

意見を反映したものを、国交省がまとめ、

事前に見せていただいて、さらに希望文言を書き加えさせていただき、

それを確認した国交省が、そうした文言を、きちんと反映してくれ、

さらにチェックをさせてもらい、

当日にのぞむ

という、「時間切れを理由に、うやむやにする」ということは避けていただけ、
K委員長に感謝でございますー。

よって、当日の会議は、さくさくと進行が進み、
時間が残ったぶんで、ざっくばらんな意見交換をさせていただくという感じ。
チャイルドシートにしても、事故データにしても、高齢者の事故にしても
3年前、5年前から、とりまく状況はどんどん変わる。
それに遅れないよう対応していかないと、いつまでたっても、変われないと思います。
あとは、この報告書に基づいて、ぜひ、実行していただきたいです!
関係者のみなさん。よろしくお願いします。

左折巻き込み

あれは私が、8歳のときのこと。
欲しくて欲しくてしかたがなかった、自転車を買ってもらったときのこと。

「大通りから向こうへは、行ってはいけません!」
そう、母と約束したものの、そんな約束なんて子どもの好奇心の前には、ないも同然。
バレるわけないしー。
そう思って、数日後、初・大通り越えに挑戦!
大通りの信号は青。
横断歩道をわたる歩行者といっしょに、自転車に乗ってわたりはじめたときのこと。

かつん。

右ひじに硬いものが当たり自転車ごとよろけ、左足をついて見上げると、
そこには、緑色のダンプカーが、壁のようにあったのでした。
どうやらあとで聞くと、ダンプの助手席に座っていた人が気づき、
急ブレーキに至った、ということでした。

「大丈夫っ!?」
いきなり大人たちに取り囲まれ、戸惑う私。
いやー、大丈夫って言われてもー。
子どもなので、おまわりさんまで来ちゃう、事態の深刻さが理解できず、
それよりも、母親にバレる……そのほうが、心配だったわけで、
とっととその場から逃げ去りました。
でも、案の定、一部始終を見ていた近所のおばちゃんにちくられ、
親からはこっぴどく怒られましたが。

だけどあの事故は、どうすれば防げたんだろう。
(親の言いつけを守れ、というのは、反抗心いっぱいの私のような子どもには無理です!)
いつも思うのは、交差点ではクルマと人の動線がクロスする怖さ。
スクランブル交差点にして、歩行者とクルマを分けるのが一番なのだけれど。

少なくとも、横断歩道は「歩道」なのだ。
右左折するクルマは、その「歩道」の上を走らせていただいているのだ。
その意識が低すぎるんだと思う。

子どもたちに、「青信号だからといって、油断はするな」。
そう教えることも大切だと思う。
でも、ドライバーは免許制度のある資格保持者。
子どもの動きを制限する前に、ドライバーがやるべきことは多いということを、改めて考えたい。

本日も朝から気持ちよく取材。
おこもりで減りつつある骨密度を、一気にとりもどせそうな、健康的な一日。

ユッケ問題とチャイルドシート

朝から原稿書き。あまりにも原稿が進まなくて、眉間にシワが寄るばかり(=つまり、不機嫌)。
そんななか、ニュースサイトをのぞいてみたら、
ここ数日の、ユッケ問題が、チャイルドシート問題と、だぶって見えて見えて仕方ないんですけれど。

なぜ、死ななければならなかったの?
そんなに危険なものだったの?
原因はどこにある?
国はなぜ、基準も罰則も策定していない?

車内での子どもの死者数は、年間30人を越えている。
とんでもない数だと思う。
もちろん、全員が全員、ジュニアシートやチャイルドシートで救われたとは思わない。
でも、ハインリッヒの法則からすれば、
一人の子どもが亡くなった影には、その29倍の重傷者がいて、300倍の軽症者がいる。
ヒヤリハットにしてみたら、いったいどれだけの数よ? 
だけど、一部の人に言わせると、
「高齢者の死傷者数に比べると微々たるもので、費用対効果が望めないから、対策はむずかしい」
んだそうだ。

なんだよ、それ。
たしかにね、私も、よく聞かれます。
「対策をしたら、いったいどのくらいの費用効果が望めるのか」、と。

ちょっと待った。費用対効果なのか?
数字でクリアに出ないと、やらなくてもいい話なのか?
経済効率優先で、決めていい話なのか?
日本全国、いつから経済学者になったんだよ!

先日の会議に出ていた検討委員の一人から、メールをいただいた。
ジュニアシートの効果は、データで証明されていないので、
計画案に盛り込むのはむずかしいと。

ちょっと待った。データがない>だからやらない>いつまでたってもデータがとれない。
じゃ、いつから始めるんでしょうね。
チャイルドシートが義務化されたときだって、日本にはデータなんてなかったでしょうに。
あれから10年もたつのに、いまだなんのデータもない方が、恥ずべきことだと思いますが、
どうなんでしょう、自動車工業会、国土交通省、警察庁のみなさん。

妊婦さんのシートベルトについては、
獨協医科大学のH先生たちが、運転の教則を変えるだけのデータを集めてきたというのに、
税金払わず、選挙権なく、数が少ない子どもについては、どうでもいいと思われそうな、この現状。
経済学者にはとうていなれない、数字に弱い私には、
死者数が少ないから、データがないから、手の出しようがありません、って言う、
その考え方が、どうしても理解できません。

会議室と現場の温度差

国土交通省交通政策審議会陸上交通分科会自動車交通部会技術安全ワーキンググループの会議。
ふう、長い。

この部会が提出する、
「交通事故のない社会を目指した今後の車両安全対策のあり方について」(長い)の素案が配られ、
前回の「車内の子どもの安全」についての発言が、
ほんの一行も反映されていないことに、ぶっ飛んだ。

これが前回、3月のときの霞ヶ関。いまは新緑になっています。霞ヶ関のあたりを歩くのはかなり好き。

今日はおとなしくしていようと思ったのに、結局、ほぼ同じ内容を繰り返すことに。
なんで反映されないかなー。っつーか、なんでこの問題をスルーできるのかわからない。
K座長が「では、そのための案は?」って聞いてきたけれど、
それも前回、言いましたよね? 手元に議事録ありますけれど~。

子どもが怪我をする=チャイルドシートが正しく装着されていない=装着しやすいISO-FIXの普及を。

って、素案にあるけれど、そんなにうまくいかないから、今の現状があるんじゃなくって?
チャイルドシートが正しく使われないのは、使いにくいせいもあるけれど、それ以上に、
「なぜ装着しなければならないのか」が、正しくユーザーに伝わっていないから。
体の小さな6歳はしなくてよくて、大柄な5歳は義務あり、ってどういうこと? じゃ、なんのためにするの?
ユーザーには、まったくもって理解できない。
6歳の根拠を、バカな私にも理解できるように説明していただきたいものだ。

最初の10年は、チャイルドシートという装置を認知させ、普及させるのに費やしたとして、
これからの10年は、これを活かし、本当の交通安全への道具として使いこなしていく必要がある。
そのためには、
「6歳未満」となっている(ワケのわからない)ルールを、「身長140センチ以下」と変え、
現在、まったく安全性の確保できていない140センチ以下の乗員の安全を、
確保するための装置なのだと認識させ、
ジュニアシートも含めて、使っていかなければならないと思うんですけれど。

K座長は、「5年後の目標には、間に合わないことがいろいろある」と言っていたけれど、
べつに、技術的な何かを入れるわけじゃなし、
道交法や自工会の周知徹底活動なんて、その気になれば(←ここがポイント)、
すぐに、しかもユーザー負担金ゼロでできる、安全対策だと思います。

ついでに。高齢歩行者に対する、ヘッドライトの点灯って、どうなったんでしょう。
これも、技術的な変更も少なくて、ユーザー負担も超少ないし、すぐにできると思うのですが、
世界に先駆けて高齢化社会を突っ走る日本ならではの歩行者事故問題、
日本が研究しないで、どこがやるんでしょうね?

ペダル踏み間違い

子供の安全を考える立場にあるA氏から、
ペダルの踏み間違いによる事故は、どうにかならないものかと切実なメールをいただいた。
突っ込んだ先が、モノならまだ救われるが、
それが人で、しかも未来ある子供のケースもあとをたたない。私自身もやりきれない思いである。

スバルやボルボが実用化したオートブレーキなど、
技術的に止める技術は進んできている。
早い実践対応への技術進化と、実用価格までの落とし込みが待たれるところだ。

で。
私、思ったのですが←いつも思いつき発言。
たとえば高齢者用に、小型のコミュータを開発するとして、それは電気がいいんじゃないかという案もあるとして、
この際、アクセルは「手」にしたらどうなんでしょう。
アクセルペダルとブレーキペダルが横並びになっているところが、誤操作の原因のひとつならば、
操作系統を離してあげればと思うのです。
歩くのだってむずかしい高齢者。足先があがりにくくなるから、ペダル操作だって大変なわけで。
なのに、びみょーな二本のペダル操作を、一本の足で操作しろというほうが、むずかしいような。
(私は左足ブレーキ反対派です!)

もしくは、操作の仕方を変えるとか。
今の状態は、両方とも「踏む」という同じ動作。
でも、下肢障害者の方が使うクルマは、
左手でバイクのバーハンドルのようなものを操作して、ブレーキは押す。アクセルはひく。←だったっけ、Hくん???
押す⇔引く、というふうに、操作の仕方が違えば、間違いは起こしにくいはず。
本気で高齢者の移動の足を考えるなら、そのくらい徹底的に構造改革しないと、ダメだと思います。

なんてことを考えながら、終日、原稿書き。

大量の……。

この5月後半、ほぼ出ずっぱりの私が、ようやく迎えた6月。
そして私を待っていたものは、大量の……原稿。
ええ、ええ。そうでしょうとも。これだけ出ていたら、原稿もたまるでしょーよ。

さて、少しもどって、「高齢者にやさしいクルマ会議」で話題になった二人乗りのクルマ。
私は無理だと思っているのですが、
できる、やれる、ニーズはあると思っている人は意外と多いようで。
そりゃ「いる?」とたずねれば「欲しい」と言うでしょうよ。
でも「買うか?」と問われれば、どうなんでしょうね。

二人乗りのクルマ、たしかに便利です。
狭い道もラクだし、駐車もしやすいし。
だけど、結局、それって移動にしか使えないじゃないですか。
購入するクルマに100万円払うのは、それが、移動だけじゃなく、
友人を乗せたり、孫との時間がもてたり、モノが運べたりという要素がついてくるから。
でも、二人乗りで移動オンリーという用途なら、100万円は出さないでしょう。
スズキの「ツイン」なんて、50万円以下でもダメだったのは、そのせいだと思います。
移動の足にいくら払えるか?
いいとこ、20万円じゃないでしょーか。
それで作れますか? 二人乗りで、エアコンついて、安全なクルマ。しかも電気自動車ですか?

ついでに。友人も乗せられず、自分だけで走るクルマで、
ある意味「自分ひとりだけ自由」に過ごす生活に、日本人が耐えられるんでしょうか。
イタリアでスマート・フォーツーがバカ売れしているのは、個人主義の国だから。
「ああ、ごめん、乗せられないの。じゃあね」と、とっとと一人で行けちゃう気質だし、
縦列駐車の隙間に、前後のクルマのことなんて考えずに、アタマからタテに突っ込めるのも、
「入れたんだから、いいじゃない。なにがいけないの?」と開き直れる強さがあるから。

日本人に二人乗り、いけるんですかね? どうでしょう、DのKさん。NのYさん、T大学のK先生?
そして方針を打ち出した、事務局の福岡県?

原稿同様、大量にたまった洗濯物を処理しながら、そんなことを考えた火曜日。
洗濯物はハケたけれど、原稿が、ああ、原稿が~。

医工連携

日本外傷学会と、自動車技術会、日本自動車研究所、交通事故分析センター、日本損害保険協会の
共催によるシンポジウムです。

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来年から始まる「第9次交通安全基本計画」。
死者数削減のために、医学の知見を入れていく時期がきています。

医学からの発表と、工学サイドの発表。全部聞いて思ったのは、

カラダの小さい人は車内でケガをしやすい。

小さいクルマは生存空間を保つために、キャビンが硬く、衝突のときにクルマの後部が上がる。

背の低い人は、シートリフターで、座面が前方向にナナメになりやすい

ひらひらのナイロンスカートは、すべりやすい

エアバッグでアタマを押さえられるので、衝突のときは、シートが滑り台になってシートベルトが腹に食い込む。

つまり!
背の低い女性ほどサブマリン現象がおきて、危険な車内ってことじゃないですか。
同じ女性として、これは見逃せません。

しかも、医学からの発表では、あれだけサブマリンによるシートベルト損傷を言っているのに、
工学からの発表では、衝突実験も、ダミー人形の実験も、
ぜんぶ「正しいドライビングポジションで、正しくシートベルトとエアバッグが作動したとき」。
これってヘンだと思うのは、私だけ?

どういう条件なら、サブマリンしやすいのか。
そのうえで、サブマリンしにくいクルマを作るべき。
同時に、サブマリンしやすい条件がわかったなら、
それをユーザーに、ちゃんと伝えていくべき。

今回の医学~工学連携のシンポを聞いていて一番、思ったのは、
両者の距離があまりにも遠いこと。
アタマ悪いし、知識も浅いけれど、少なくとも両方見させていただいている私が思うのは、

もっと両者が寄り添えば、もっと有効なデータの取り方があるし、同じデータでも、もっと有効に分析できるのに。

今回のシンポが、両者の距離が近くなるためのキックオフ・パーティだとすれば、
ぜひ、双方、歩み寄っていただきたいと思います。