救命救急フライトドクター発売!

七夕の本日、「救命救急フライトドクター 攻めの医療で命を救え!」発売です!

編集部におじゃまして、いただいてきました。感激です!

3年間、日本医科大学千葉北総病院の救命救急センターに通い、
学ばせていただいた「北総スピリッツ」を詰め込みました。
表紙撮影に予定していた日は、東日本大震災が発生し、
ドクターヘリが福島に飛んでいて無期延期という状況でしたが、
阪神淡路大震災を機に見直された、航空医療が活躍する姿に感動し、
このタイミングでドクターヘリ&フライトドクターの本を出せることに運命を感じました。
すでに草稿は完成していたものの、プロローグと最後の章は、
急遽、変更して東日本大震災での、ドクターヘリや防災航空ヘリの活動を加筆しています。

編集部から完成した本を持って、担当ももちゃんと北総病院へ。
本日も救命救急センターは、すごい状況でしたが、
お世話になったドクターのみなさんにお会いすることができ光栄です。
そして北総を離れたみなさん、送付手配は完了していますので、いましばらくお待ちを!

本が書店に並ぶと、嬉しい反面、ああ、終わった……という一抹の寂しさもあり。
みなさん、本当に本当に、ありがとうございました!

地震と航空救命活動

地震被害の、あまりのすさまじさに愕然とする。
テレビやネット画像に伝わってくる、こうした映像があるからこそ、
都内にいる我々にも、この地震の被害状況のひどさが、実感でき、
その後の対応につながるのだと思う。

けれど。
土曜日から救出活動が本格的になっている。
千葉県からも、北総ドクターヘリが、DMAT隊を組み、被災当日に現地に入っているし、
(救命センターのドクター&ナースは、DMATトレーニングも受けた、スペシャリストたちです!)
千葉市消防ヘリ「おおとり1号」も、隊員8名で、ホイスト救助活動のため、当日、現地入り。
(この間、千葉県の安全は、君津中央病院の君津ドクターヘリと、
千葉市消防ヘリ「おおとり2号」が、守ります!
おおとり2号は、市原市の石油コンビナート火災への対応のため、24時間体制でやっています!)

今回のように、津波で陸路がまったく使えない状況になると、ヘリの機動力が発揮される。
ただ、ヘリが飛び交うと、ヘリ同士の事故や、燃料調達などの問題も浮上。
以前、DMAT出動したドクターヘリのスタッフによると、
飛行中は常時、ドクターやナースも、360度、監視しながらの気を使う飛行になり、
また、燃料補給のため、報道ヘリといっしょに、順番待ちさせられることもあったとか。

事実を報道することの大切さは、わかる。
けれど、いまのこの段階で、最優先されるのは、人命のはずだ。
ヘリの爆音で、倒壊家屋から救助を求めるかすかな声が、かきけされたということは、
阪神大震災で、学んでいるはずだろう。

ドクターもナースも、夜間は病院内での活動をするし、
機長も整備士も、安全な飛行のために、飛行時間終了後は、夜を徹しての整備を行う。
体力と集中力の戦いの最前線にいる彼らが、十分に活動できるよう、
各報道機関には、配慮を求めたい。いや、
政府は「自粛を求める」なんて、生易しいことではなく、
ニュージーランドや、ドイツを見習い、飛行禁止区域を設定するべきだ。
高速道路をはじめとする道は、緊急車両のみの通行としているのに、なぜ、空はそれができない?
日本の、航空医療への認識の低さが垣間見えるとともに、いまこそ、学ぶべきだ。

国交省で読んでくれた方! 航空局に伝えてください! 異動したKさん! よろしくお願いします!

群馬防災ヘリ「はるな」

「要救助者、60代男性、右足骨折で歩行不可!」
「ランデブーポイントにて、救助隊員三名を乗せ……!」
「ランデブーポイントへの到着予定は、10時!」

わくわくわくわくわくわくわくわくわくわくわくわくわくわく……。
指揮隊から入る無線連絡に、ああ、もう、興奮して倒れそう。すいません、わくわくで。
でも、訓練なので、ご勘弁を~。

だって、サイトで見つけちゃったんですよ。群馬防災ヘリ「はるな」の、山岳救助訓練日程を。
そしたら、あなた(←だれ?)、じっとしてはいられないってもんでしょうよ。
朝もはよから起き出して、渋川まで行っちゃいましたよ、私=ばか。

「はるな」到着です。ひょえ~! すてき~!
着陸態勢にはいると、スライドドアをあけて、航空隊員が後方確認しながら飛んでくるんですよ。かっこいー!

航空隊員のユニは黄色です!
その後、オレンジのユニを着たレスキュー隊員を乗せて離陸!
要救助者がいる場所まで飛んでいき、そこからホイスト下降で、レスキュー隊員を投入!
うひー、たまらん~。

でも、これがですね。ヘリはすぐそばでホバリングしているのが、音でわかるのに、
木立にかくれてどこだか見えない。
ああ、ここまで来ておきながら、ホイストが見られないなんてっ!
走りましたよ、私。でも、一直線にヘリに向かって走っていったら、
その先は、ぐえっ、これはガケ? いや、ガケではないんでしょうけれど、とんでもない斜度。
でも、ここを降りれば、ここを降りれば……。
ころげ落ちそうになりながらたどりつくと
(こっちが要救助者になりそうです。ちなみに枝をつかみまくって、手は血だらけです~)、
おおおっ!

隊員を吊りあげている真っ最中! すごーい! すごーい! 

ああ、早起きしてよかった……じーん(感涙)。
地上の安全確保担当のみなさま。お声ガケいただき、ありがとうございました。
訓練されていたみなさま。これからも事故のないよう、がんばってください。
最後、すれ違うとき手をふっていただき、超うれしかったですー。

プロフェッショナルな方々にパワーをいただき、本作りに注入していきたいと思います!