著者:岩貞るみこ
カバー写真:田丸瑞穂さん
2018年の秋のある日、講談社青い鳥文庫の編集さんから電話がかかってきました。
「『命をつなげ! ドクターヘリ』の続編を書きませんか?」
「書きます!」
二つ返事で、企画は動き始めました。
そのときにお願いしたことがひとつあります。
「群馬県ドクターヘリを舞台にさせてください!」
山があり、雪があり、カミナリの発生地があり、強風が吹く群馬県。
ヘリコプターを飛ばすには、最悪の環境です。
けれど、群馬には“連携”という、強い武器がありました。
風の強い日や、山への出動は、防災ヘリコプター、はるなの出番です。
また、まわりを他県に囲まれた群馬は、埼玉や栃木のドクターヘリと連携し、
さらに西側にある長野のドクターヘリとも応援をしあいます。
限りある医療資源を、いかに使いこなすか。
ひとつの命を救うために、いかにチームワークを高めるか。
高い理想を掲げ、地元の消防といっしょになって、
常に1mmずつでも前進し続けるその姿勢を、
いつか本に書きたいとずっと思っていたのでした。
2008年に出版させていただいた、「命をつなげ! ドクターヘリ 日本医科大学千葉北総病院」の出版から11年。それからさらに進化したドクターヘリの今。
ぜひ、読んでください!
*群馬県防災ヘリコプターはるなは、2018年8月、視察中の事故で9名の尊い命が失われました。
ここに、つつしんでご冥福をお祈り申し上げるとともに、これからも空の安全を心から願っています。
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