成田空港エマルゴ

日本初の空港エマルゴ、成田空港エマルゴ(災害対応机上訓練システム)開催です!
原発事故を見ていても思います。
いざというときのための、実践的訓練は、ぜったいに必要だと。
え? 机上訓練は、実践的訓練じゃないでしょって?
そりゃ、もちろん、現場で現物使ってできればいいですよ。
でも、空港閉鎖して、何隊も消防車や救急車出しての訓練なんて、無理なわけです。
無理=やらない。
それじゃ、ダメなわけですよ。

そして、いままでの机上訓練ってば、
「何時何分、爆発。何時何分、消防隊到着……」と、いう台本ができあがっていて、
その台本にあわせて、みんなが動くというもの。
あのー、それって訓練なんスか? 文化祭の発表会の練習じゃないんですから~。

ゆえに今回は、マルシーとるほど確立された、
『エマルゴ訓練@成田空港ビル会議室with空港会社、成田消防、近隣消防、近隣病院などなど。
こーでぃねーてっど・ばい・北総病院』
取材に伺わせていただきました!

運営スタッフも、ものすごくトレーニングされていて、しかも多数参加で支えます。

医療資源として、ドクターヘリ&DMATが投入されることを前提に、コマをつくります。
出動すると次の場所のホワイトボードへと動き、ひとりを治療中は、ほかのことができません。
もちろん救急車も同じです。病院へ患者搬送中は、ほかのことができません。

発災です! なななんと、乗員乗客100名の飛行機が、着陸に失敗!

第一エンジンから炎が!
すでに、脱出シューターで外に出た人が多数いるもよう。
でも、このあと、飛行機にはられた紙がぺりぺりとはがされると、
機体にはさまれた要救助者がいっぱいに!
それぞれ名前、性別、推定年齢のほか、
出血とか、骨折とか、意識なしとか症状が書かれています。

 

現場にいちはやく到着した消防隊が、消火活動開始!

レスキュー隊が、要救助者を助け出し、
救急隊が、テントにつくられたトリアージ場所に、乗客を運びます。
緑=軽症。黄色=骨折とか中等症。赤=重症。黒=死者。
でも、適切な処置がされないと、緑が黄色に。赤が黒へと変わっていきます。
いまごろ、成田消防指令では、ドクターヘリ要請、DMAT要請、
救急車の大量応援出動要請がかかっているはず!

 

医療の現場投入です!

成田消防にはいった119番通報から、北総ドクターヘリ出動!
要請から10分後には、おお! もう成田空港に到着。ヘリ速い! 一番のりです!
ドクターx2、ナースx1で出動したため、ひとりは、DMAT本部を立ち上げへ。
もうひとりはナースとともに、現場での治療にあたります。
このあと、成田赤十字や千葉大病院などのドクターが、DMATとして現場入り。
もちろん、本物のドクターたちが参加しています。

 

こちら、成田消防指令。

成田空港の現場とは、別の会議室にあり、災害の様子がまったく見えません。
無線や電話で情報を集め、
消防車や救急車をがんがん派遣したり、患者の受け入れ病院を探したりします。

そう。エマルゴは、机上というか会議室で開催されるものの、
人の動き。患者の容態の変化。隊の投入。ドクターの配置などなど、
まさにリアルに再現されて、動くことが要求されるのです。
けっこう、アタマ使います。会場は熱気でむんむんです。

 

最後は、記者会見も行われます。

私、ここで「おばかな質問をする、うざい記者役」を拝命いたしまして、
「女性セブン&セブンですけれどぉ、あたしたちのクルマの前でぇ」と、
いやーな記者を熱演(まだ修行が足りません)させていただきました。
(注:実在する「女性セ〇ン」とはまったく関係ありません!)
すいません、うざくて。いえ、これも私、役目ですから~。

やってみるとですね。問題山積です。
いまここで、飛行機が落ちたら、もんのすごくヤバイとマジに思いました。
もっとも、机上訓練なので、机上でのやり方に慣れていなかったり、
人数が本番よりも少ないとか、不利な部分もあるんですけれど。
今回のエマルゴで、問題点を洗い出し、対応できるシステムを構築していただきたいです!

みなさん、お疲れ様でした!
そして、運営スタッフのみなさん、ほんとーにお疲れ様でした!

ドクターヘリ支援ナイフ

日本せましと飛び回るまでに成長したドクターヘリ事業。
入院日数の低減や、後遺障害の軽減を保険料で換算すれば、
かなりの金額になると思われるのに、
まだまだ制度が追いつかずに、運航会社や基地病院は持ち出しで運営中。
フライトドクターやフライトナースのスキルアップや、
安全運航確保のためにも、それなりの予算は必要なんですが。

そんな状況に、アーミーナイフで有名な、ヴィクトリノックスが、
ドクターヘリ支援ナイフを作ってくれました!
……というか、一年近く前にできていまして、ご紹介が遅れました。

あれこれついています。便利です。
私は、防災リュックに一本、入れています!

購入すると、金額の一部が支援事業へと寄付されるしくみです。
ありがたいですー。 
Victorinox Swiss Army のサイトはこちらから。 →クリック!

本日、ついに次の取材希望先から、取材許可がおりました。
来夏に向けて、始動開始です!

HEM-Net

午前中に所用をすませ、原稿を書いたのちに、HEM-netの会議へ。
頭の回転の速い人たちによる、
あまりに速い議題回しについていくのが精一杯で、少々オーバーヒート気味。

でも、こんなに贅沢な課外活動はないので、
楽しんでやらせていただいています!
ふつーじゃ体験できない、まじ、贅沢な機会だと思いますー。

先日、寄った代官山のTSUTAYA。めちゃ広くて本もたくさん。
一日、埋もれてすごしたい……。

For MIYAZAKI

朝のフライトで宮崎へ。
宮崎大学医学部附属病院、救命救急センターへ!

宮崎ドクターヘリ導入記念シンポジウムです。

だって、4年前にK先生と約束したんですよ。
宮崎にヘリが飛ぶときは、行きますからって。
でも、そのときは正直なところ、そんな日なんてくるのかなあって思っていました。
だけど「人がいない、お金がない、時間がない」ってのは、
本当に理由にならないんだなあと実感です。
K先生自身、このシンポの壇上で「8年前に思いを行動に移したときは、
まさかこんな日がくるとは思ってもいなかった」って言っていましたっけ。
だけど、宮崎県は本気です!

ドクヘリを導入するのはいいけれど、でも、どうすれば活用できるか。
ヘリを呼ぶ救急隊をどう教育するか。そして患者を受け入れる病院の体制をどうつくるか。
宮崎は徹底的にそれにこだわり、
なんと県は予算をつけて、消防隊員や救急隊員を、千葉の消防に研修に行かせるほど。
シンポの会場は、始まる前に、
「オレも北総に行ったんだけどさー」「あ、オレんとこも」
そんな声があちこちから聞こえてきて、やったるでーな雰囲気まんまんです。

そして病院。
こちら、宮崎大学のヘリポート。なんと格納庫まで!

For MIYAZAKI。宮崎のために。
格納庫のシャッターに書かれたこの言葉とドクヘリのマークは、
救命救急センターのウエア全員の背中についています。超かっこいい~。感涙ものです。

病院自体も救命救急センターをリフォームし、
それはそれは、使いやすい真新しい施設に大変身!
いままでは、広いエリアでばらばらだった患者搬送ですが、
でも、ドクヘリが配備されたことにより三次の患者を、宮崎大病院が一手に引き受け、
それにより、まわりの病院は二次~一次に集中できるというわけ。
これぞ正しい、救命救急システムのありかた。

K先生の熱意が中心にあったことはもちろんですが、
でもそれを受け止めた病院、県、市、消防&救急、周囲の病院、市町村……。
何百という人数の人たちが、常識や既存概念をとっぱらって、
「宮崎の救急をつくっていくのだ」と動いている。ものすごいエネルギーを感じました。

導入することは、ゴールではなく、本当にこれがスタートライン。
みなさんの活躍と、空の安全をお祈りします!