古いおうち

私の仕事をするうえで、財産は「人」なのだと思う。
フリーという立場は、収入も不安定だし、ケガや病気や不況や人間関係に左右されるけれど、
それでも20年のあいだ、そんな不安を微塵も感じずに過ごしてこられたのは、
私が出会った本当に多くの、フトコロの深い、
本物の仕事師(敢えてそう呼びたい)の、みなさんのおかげだと思っています。

今日もそんな一人に、パワーランチをごいっしょさせていただきまして。
私よりもずっと年下なのだけれど、一番じゃないと意味がないと言いきる人。
いいなあ、前向き。
私の弱点も指摘してもらい、今日からまた、がんばりますー。

午後は、築50年のおうちを堪能している、切れ味抜群の文章を書かれるO嬢のお宅で開かれている、
「こひきだし展」へ。
初めておじゃまさせてもらう古い家は、都内にあった祖父母の家によく似ていて、
子供のころは、ものすごく広く感じたけれど、やっぱりこのくらいのサイズだったんだなあと、しみじみ。

家族の生活を見続けてきた、こうした古い建物にふれると、
心の奥の奥の奥ーのほうにある、忘れちゃいけない大切な思いが揺り動かされる気分。
その「思い」がなになのかは、よくわからないのだけれど。