雨降るなか、足を運んだのは、日本小児救急医学会です。
子どもならではの問題をさぐりました。
もちろん外傷だけでなく、心疾患、脳疾患、その他もろもろ議題はたくさん。
今回は、臓器移植と虐待が、ずいぶん熱心に討議されていた感じがします。
交通政策審議会でも「車内の子どもの事故例は少ない」だの、
「効果がはっきりしないから、採択できない」だの、公式非公式にどれだけ言い訳を聞いたことか。
だけど、実際の現場では、
シートベルトが腹に食い込んで、肝臓だのすい臓だのを破裂させたりしているわけで。
そうした現実を見ないで「数がない=事故はない」とでも言いたげな態度はどうよ?
自分で自分を守ることができない子どもたちを守れるのは、誰なのか。
気づいていない保護者に、それを教え、導いていく役割は誰が果たすのか。
国交省、警察庁、自動車メーカー。もういちど考えていただきたいです。
今回、聴講させていただいて怖いと思ったのは、
子どもは大人と比べ、いろんなケースで頭部外傷が多いということ。
そして、交通事故などの多発外傷では、CT撮影が欠かせないということ。
原発事故でさかんに放射能値が言われているけれど、
CT一回でどれだけ放射線を浴びることか。
さらに、CT撮影のときもじっとしていない幼児を沈静させるためには、
鎮静剤を用いなければならず、これだって、小さな体には悪影響なわけで。
重症事故にならなくても、心に傷は残る。
そして、検査をするだけでも、少なからずリスクはあるということを覚えておきたい。
子どもは怪我させちゃ、ダメだと改めて思う次第。