シートベルトをしっかりと

タカタのエアバッグ関連でリコールになっているものの、
代替部品の調達ができない状況で、
エアバッグをオフにするという緊急処置がとられています。

ここで、改めてお願いです。
エアバッグがオフの方も、そうでない方も、あらためてシートベルトをきちんと使ってください。
シートの深い位置に座り、オシリと背もたれのあいだに隙間のないように。
シートベルトは、腰の低い位置にしっかりとしめ、たるみがないように引き上げてください。
このふたつをすることで、シートベルトでの安全性が飛躍的に上がります。
逆に怠ると、前方衝突のときにひざからすべり落ち、
シートベルトが腹部に食い込んで内臓損傷を起こします。

だれが悪いと言っている場合ではありません。
まずは自己防衛。できることからやっていきましょう!

そして週末の私は、おこもり最前線。
そんななか、いつもの宅配便のおじさんが「冷蔵ですよ~」と届けてくれたのは……。

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坦坦麺の名店Kの通販セット!
物々交換は、現地でおごってもらうはずだったのに、なかなか行けなくて。

めちゃうま~。おこもりでぼーっとしている脳天に刺激ばっちりです!
Tさん、ありがとうございます!

タカタ問題から学ぶこと

タカタ関連で、マツダもリコールを発表した。
トヨタ、ホンダ、BMW……多くのメーカーがからむこの問題。
ユーザーのみなさんは、改めて自分のクルマが対象かどうか確認し、
対象であれば、ディーラーに連絡をしてください!

改めて、タカタのエアバッグでなにが問題になっているか整理します。
エアバッグは、衝撃を感知すると、インフレーターに入った火薬が爆発し、
エアバッグを膨らませる仕組みになっています。
今回は、火薬の爆発が想定をはるかに上回り、
インフレーター自体が破壊されて乗員を傷つけています。

なぜ、インフレータが壊れるほどの勢いで爆発したのか。
タカタだけ火薬に硝酸アンモニウムを使っています。
硝酸アンモニウムは、エアバッグに使いやすい特性がある一方、
吸湿性が高く、また、温度変化で固めたはずの火薬にヒビが入り粉々になる性質を持っています。
よって、
「ペレット状に固めたはずの火薬が粉々になり、想定以上の破壊力が出た。
その原因は、製造時に湿度管理ができず(インフレータの製造工場=ワシントン工場)、
また、保管場所(エアバッグの組み立て工場=メキシコ工場)が不適切だったため。」
このように、考えられています。

なぜ、原因が特定できないのか。
暴爆したものは、すでに爆発しているので、調査ができないのが一番の理由です。
メーカーはすでに、暴爆した車両と製造時期が近いクルマのエアバッグを回収し、
調べているものの、同じような暴爆がほとんど起こらないことも報告されています。
今回、調査リコールを実施した理由は、疑わしきを回収し、原因をつきとめるため。
これ以上、被害を出さないための処置です。

今回、エアバッグ事故を取材して感じたことは、
1)いいものを開発しても、製造工程でミスがあれば、その品質が担保できないこと。
2)どんなものにも耐久性があり、安全性を保証するには交換や点検などの制度が必要なこと。

特に、火薬のような危険物、さらに安全装置という重要なものであれば、
なおさら、必要なのだと思います。
現在、インフレータの破壊は、火薬が想定外で暴爆したという見解が多いのですが、
インフレーターの強度は、上記の1)2)の点で、本当に大丈夫だったのかと、
考えてしまうのです。

*我が家、建築から10年で、水まわりを中心に一気に故障しはじめ、
「モノって10年だよねー」を実感しています(泣)。

エアバッグが搭載しはじめた1980年の後半は、
10年で点検/交換という文言が取扱い説明書にあったそうですが、
現在、ディーラー関係者に聞いても、取扱い説明書を見ても、
そのような事実も記載も見当たりません。
見落としていたらすみません。ただ、見ようとして見つけられない程度では、
記載しているとは言えないと思います。

現在のクルマは、安全装置合戦になり、
今後は、被害軽減ブレーキなどのシステムを展開した自動運転の領域へと進みます。
製造品質と、品質管理。
国の制度を含めて、改めて見直す必要があると感じています。

Mr.Safety

おこもりの予定にしていた五日間。
初日は順調に、書籍の原稿に取り組んだものの、
二日目の朝、初日の原稿を保存していない事実に気づき、
気を失うかと思いました。
そして二日目の午後から、四日目の今日までタカタ問題に集中し、
残りは明日一日。終わるのか? きっと無理!(断言=涙)

だけど、必ずやキャッチアップできる(希望)原稿とちがい、
タカタ問題は待ったなし。
多少、睡眠時間を削ったくらいで、ユーザーの安心安全が少しでも上がるなら、
それは、本望というものです。
8日(月)BSフジのプライムニュース、午後9時くらいから
ジャーナリストのチームジャパンを結成した、清水和夫さんが解説します。

今回、多く方々に情報をいただき、私自身が感じたことは、
人を救いたいという一心で開発した技術者にとって、
これほどつらい状況はないということ。

タカタの件は製造工程でのミスは明らかであり、
製造責任者だけでなく開発した技術者含め、懸命に原因を探しています。
でも、いくつもの工場の、いくつもの製造工程でのミスが重なっていて、
原因を特定できないという現状。
どれだけひどいんだ、製造環境。そう思わざるを得ません。
今回、調査リコールをして、同年代に作られたエアバッグを回収&精査し、
はっきりとした結論が一日も早く出ることを祈っています。

そして、重ねてお願いします。
自分のクルマがリコール対象かどうか、必ず確認し、
該当する場合は、ディーラーに連絡してください!

チーム・ジャパン

おこもり突入の予定が、昨日も今日もタカタ問題で東奔西走状態。
ついでにネットの中も駆けずり回っています。

たどりついたのは、エアバッグを爆発させるときの火薬の種類。
タカタとほかのメーカーはちがうモノを使用しているため、
他メーカーの暴発は、考えなくてよさそう。

けれど未だ特定できない原因。
以前、北米でプリウスのリコールを経験したトヨタが、
そのとき学んだ教訓を活かし、先頭きって対応開始。
チームジャパン、がんばれ!

そしてこちらも正しい情報をユーザーに伝えるため、
ジャーナリストのチームジャパンで奮闘中。
聞いたことない化学式に四苦八苦するなか、
「今日中に!」「すぐに教えて!」というSOSに、
会ったこともない化学系研究者の方々が、
最優先で動いて情報をどかどか寄せてくださる。
うれしくて涙が出そう。

立場は違えど、安全を願う気持ちはみんな同じ。
交通事故も爆発も、危険だからこそ安全への思いは強い。
業界の枠を超えて、チームジャパンを実感です。

本日、ご対応くださったみなさん、ありがとうございます!

ユーザーのみなさん、リコール該当車かどうかの確認と対応、
くれぐれもよろしくお願いします!
それぞれの自動車メーカーのHPをチェック!
ユーザーのみなさんも、被害を軽減するためのチームジャパンの一員です!