フライトナース勉強会

ここ数年、認知度が一気に上がり、広がりをみせているドクターヘリ。
でも、数の増加は質の低下につながりかねず、
いかに質を維持し、いえ、向上させていくかは、大切な問題なのです。

質の向上を目指し、すでにドクターヘリに乗って活躍している、全国のフライトナースが集まる勉強会に、
今回は、潜入……じゃなかった、見学させていただきました!

見学者にもかかわらず、みなさんと同じネームプレートも作っていただきました。感激です!

今回は、全国トップの出動回数を誇り、質の面でも日本一といえる
日本医科大学千葉北総病院の救命救急センターの、フライトナースさんが、
「現場に持っていく治療道具は、こんな入れ物を使い、こういうものを用意している」
「小児に使う薬の量を、すばやく知るために、こんなアイディアで準備している」など、現物を用意して紹介。
また、ドクターのアシストだけでなく、
患者さんの既往症や、ご家族の連絡先まで、短い着陸時間で行わなければならないため、
どんな手順で、どうやるのかも、シミュレーションで披露していました。

また、ほかの病院のフライトナースさんからも、成功例、失敗例など、情報交換があり、
みなさん、真剣に勉強していました。
通常業務だけでも、すっごく大変なのに、ナースのみなさんってば、ほんとうに向上心が強いんです。
私、アタマが下がって、床につきそうでした~。
みなさん、お疲れ様でした。これからも、がんばってください!!

終了後は、ずーっとラブコールしていた、M嬢と、やっとやっとの懇親会。
森瑤子と、山田詠美と、スラムダンクでここまで盛り上がれるとは……!
楽しかったっすねー。また、やりましょう!

交通事故と救急医療

午前中は国交省の会議。
歩行者の死亡者のうち、半数は65歳以上の高齢者。
これだけ聞くと、「うわ!」と思うけれど、
だけど、同じケガをしても、20歳と65歳では、致死率は違う。
それに高齢者が、どのエリアに住んでいるのかというのも、問題にすべきだと思う。
だって、救命救急センターに運ばれる時間がかかれば、それだけ致死率が違うのだから。

高齢者、高齢者と、死亡者の多いところに的を絞れば、死亡者数は減らしやすいのかもしれないけれど、
現状を細かく分析しないと、間違った対策になりかねない。
それに、検討委員の平均年齢が高いせいか、男性がほとんどのせいか、
「高齢者対策」に力がそそがれて、子どもや女性が置き去りにされている感があるのは、私だけ?

そんな今日は9月9日。99=救急の日です。
ドクターヘリを見たい! と言う方、チャンスです!
10日いっぱい、ロクヒルのイベント会場に、本物の(!)ドクターヘリが展示されています!
医療機器満載のドクヘリの内部も見ることができますよ! 詳しくは、→こちらをクリック!

ドラマ「コードブルー」で使われていたのと同じ、MD902です!

交通科学協議会

本日は、つくばまで足をのばし、交通科学協議会の学術講演会を拝聴させていただきました。
交通、とあるけれど、かなり「医学」からの視点で語られます。
今回も総会会長は、東邦大学医学部の上田守三教授がつとめられ、
医療関係者の方々の発表が続きました。

医学系の大会の特徴は「ランチョンセミナー」があり、お弁当をいただきながらのセッションがあること。
食事に右往左往することなく、時間節約でいいシステムだと思います。

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しかも今回は、イブニングセミナーがあり、お菓子&ジュースつき!
これだけでご機嫌な私は、ええ、ええ、単純です。ちなみにお菓子はおっきなクッキー2枚でした。

イブニングセミナーにご登壇されたのは、獨協医科大学法医学講座の、一杉正仁准教授です。
法医学の立場から、妊婦のシートベルトが絶対必要! と、研究を重ね、
一昨年の運転の教則を変える、原動力となった方。
今回は、高血圧がいかに交通事故にむすびつくか、というお話で、
ひえー、交通事故の2%以上も、脳疾患&心疾患で意識消失して起きているんですかと、愕然!

高血圧の方々は、ぜひ早めの治療と生活改善を!!!

今日も私が敬愛してやまない、北総病院の益子センセイのお話がお聞きできてシアワセ。
益子先生のお話は、理路整然だし、PPTの構成はカンペキだし、時間内にきっちりおわるし、
わかりやすいし、絶対かまないし、カツゼツいいし、口調はやさしくて厳しくて、講演のお手本だと思います!
マイクを持つと、おたおたする自分……成長しないと反省しきり。

だけど……県警ヘリなんてアテにしていたら、医療活動、遅れるって。
ドクヘリの機長が一番、どこに降りられるかがわかるんだから、ドクヘリ機長に判断させて、
ちゃっちゃと着陸許可が降りる手段を考えるべきだと思うんですけれど=ひとりごと。

愛読書?

救急医療にたずさわるドクターたちが読む、月刊誌「救急医学」
今月号のテーマはずばり「外傷と工学」
入手いたしました。読み応えあります。
特にドクター側からの提言は、衝突安全にたずさわる方々に、ぜひ、読んでいただきたいです!

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日本医科大学千葉北総病院の救命救急医の方々からの発信も、もちろんあります!
歯切れのいい書きっぷりに、うっとりです(笑)。
 

以前、救命救急医で心臓外科を専門になさるドクターが、
「たとえ心臓に刃物がささっていたとしても、うまく早く連れてきてくれれば、助けるチャンスはあります。
そのために、ぼくたちがいるんです」と、
言っていたのが、忘れられません。

心臓がやられたら、即・死亡と信じていた私は、
たとえシートベルトの衝撃で心臓破裂をしていても、助かる事例をいくつも目の当たりにし、
救命救急医療のすごさにひれ伏すのでありました。

いま、レクサスやメルセデスなどの車両に搭載されている、
交通事故発生と同時に、緊急指令が行くシステムがもっと多くのクルマに展開され、
ドクターヘリの出動までつながっていくようになれば、
死ななくてもいい人たちを、しっかりと助けられると信じています。

なんてことを考えながら、ぎりぎりまでPCに向かっていたら、
あやうく飛行機に乗り損ねるところでした。今日は西へ。着いた先は、山口県です。