交通外傷、レベル300!

小児救命のエキスパートである某先生に、奇跡的にお時間をいただけ、お話を伺えることに。

この季節、新一年生になった子どもたちが、新しいランドセルを背負って、一人歩きを始める。
新しい友達。新しい学校。ピカピカのランドセル。
「おかあさん、あのね、今日ね!」
はやく伝えたくて、子どもたちは、家に向かう。
そんなときにも、事故は起きる。

「交通外傷。レベル300。呼吸あり。」
交通事故で歩行者としてはねられ、意識はなし。けれどかろうじて、呼吸だけはしている状態。
まだ息はある。なんとかこのまま。どうか、呼吸が止まらないうちに。
救急隊は、必死になって病院へと救急車を走らせる。
救命救急センターだって、懸命に準備をして、患者を待ち受ける。
懸命の治療。手の中からこぼれおちていく命。
残された、真新しいランドセル。 
実際、この日もこうした事故は起きている。 →こちらをクリック!

これが、救命救急の現実。
もちろん、歩行者としてだけでなく、車内の乗員として命を落とすケースもある。

「費用対効果の関係で、子どもは症例が少なく、対策がむずかしいという人がいる。」
そう(私の愚痴を)伝えたら、某先生は、完全に否定してくれた。
「なんですか、費用対効果って。子どもの一生の経済効果をちゃんと計算してから言ってほしいですね」
そのとおりだと、私も思う。
いくらの対策費をかけて、何人救えた。そんな単純な計算方式では、ダメだと思う。
少子高齢化の日本で、子どもがどれだけ大切な存在なのか、
費用対効果を言うのなら、ちゃんとした計算式をつくってほしいと思う。

「『こども、こども!』って、イワサダ、うるさいよ!」
そんな風に、そろそろ言われそうだけどさ。
そりゃ、私だって子どもをタテにする、モンスターペアレントは大嫌いだけどさ。
でも、子どもをタテにして、どうする?
子どもを守ることができるのならば、私が子どものタテになりますよ。なりますとも。

某先生、ありがとうございました!

日本小児科学会

土曜日はアタマからちょっとだけケムリを出して原稿を書き、
本日は、こちらに伺いました!

東京大学の赤門をくぐったところです。新緑になりかけていて、きれいですー!

日本小児科学会の緊急フォーラム
「この大災害に小児科医はどう立ち向かうか」

こころのケアから放射線被爆まで、みっちりお話を伺ってきました。
あるご発表のラストに「受動喫煙を防止せよ」というメッセージがあり、とっても同感。
癌リスクは放射線だけでなく、身近にあるタバコの方が心配だと思うのは、私だけではないような。

今回の被災地は、高齢化の進むエリアなだけに、子どもの怪我などが見えてこないけれど、
でもそれは「子どもの声を聞ける人が、聞いていないから」という意見も。
こちらも激しく同感。
マイノリティは、マジョリティに吸収されてしまう、というのは、クルマの世界でも同じこと。
声なき声に耳を傾け、顕在化させるのは誰の役目なのか?
しっかり考えたいと思います。

被災地のこどもたち

弱視のこどもたちを教える立場の先生と、ほんのちょっと接点があり、
病気で入院中や、ケガのリハビリ中の子どもたちやご家族と、ちょこっと接点がある私は、
こうした被災地のなか、そうした子どもやご家族は、どうしているんだろうと思わずにいられない。

でも、本を書くための聞きかじりの知識以外、なんの専門の勉強もしていない私が、
中途半端に手を出しても、自己満足でしかないことも、わかっている。
言っていい言葉と、言ってはいけない言葉。
していいことと、絶対にしてはいけないこと。
危機的状況にある子どもたちは、本当に簡単にココロに一生の傷を負う。

うーむ、と、悶々としていたら、
お会いしたこともないのに、勝手に尊敬させていただいている、
小児救命のエキスパートであるS先生から、偶然、勉強の機会をいただいた。
こんな機会をいただけるなんて、自分の幸運に感謝である。

夜は、そんなもやもやな気持ちをかかえた女子が急遽、集まり、
自分の生きている意味を、見つめなおしてみたりして。
日本中の涙が、笑顔にかわる日が、一日もはやくきますように。

必見!&ドクターヘリDMAT活動

東京での買占めについて、超わかりやすく叱っています。
ぜひ、見てください!  → こちらをクリック!

本日は、ドクターヘリ支援事業審議会の会議。
東北関東大震災でも、16機のドクターヘリが、
DMAT(Disaster Medical Assistance Team=災害医療チーム)として
全国各地から集結して、活動を行っています。
もちろん、我が(だれ?)日本医科大学千葉北総病院のドクターヘリも、当日のうちに現地入り。
ほとんど報道されていなくて、ちょっと悔しいので、ここでご紹介。

霞ヶ関ビルの入り口にあるエレベータは、節電のため、休止中。

だけど、このくらい歩いたほうがメタボ対策にもなって、いいんじゃないの?
日本のあちこちってば、余計なところにお金、使いすぎ。
ベビーバギーや車椅子、歩行困難な方のためには、エレベータがすぐわきにあるんだし。